今回は資産運用の中でもオーソドックスなモデル、「インデックス投資」について解説します。
副業や資産運用のニーズが高まっている現代で、株式投資の経験はなくともインデックス投資という単語を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、これから資産運用を始めようと検討されている方や運用経験の浅い株初心者であればインデックス投資はおすすめです。
既存の収入で無理のない範囲から投資をスタートし、長期的に積み立てることで、ただ預けるよりも将来的には大きな資産を構築することができるでしょう。
本記事ではインデックス投資の基本的な概要や仕組みから、メリット・デメリットまで網羅的に解説します。
「インデックス投資に興味がある」
「資産運用について興味はあるけど一歩踏み出せない」
「堅実な投資で安全に資産を増やしたい」
上記に該当する方はぜひ最後まで読んでみてください。
インデックス投資とは?基本的な概要と仕組みについて
インデックス投資とは商品名ではなく、市場の状況を表す指数(インデックス)と連動した運用を目指す投資手法です。
指数(インデックス)とは日本株式の日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)、米国株式のNYダウ(ダウ平均株価)等が該当します。
例えば、日経平均株価の動きと連動したインデックス投資の場合、日経平均株価を構成する複数の銘柄に分散投資をすることで、リスクを抑えながら資産を増やすことができるということです。
毎月1万円ずつ積み立てながら投資を行うことで、値が高い時は少な目に、値が安い時は量を多く買い付けることができます。定期的に積み立てながら運用を行うことで複利も重なり、長期的に大きな資産を構築できるため、インデックス投資は長期投資として行われるのが一般的です。
具体的に何に投資をするのかはプロが選定して売買を行うため、自分で市場や銘柄について調べる自信がない初心者の方でもインデックス投資は手軽に始めることができます。
インデックス投資のメリット
インデックス投資の具体的なメリットは以下の通りです。
必然的に分散投資になるためリスクが低い
インデックス投資は特定の1つの銘柄に投資するのではなく、投資信託やETFに投資するため、必然的に分散投資という形になります。
そのため、特定の銘柄が暴落したとしても他の銘柄等でカバーすることで、損失リスクを軽減することが可能です。
損失リスクを抑えながら少しずつ積み立てることで、資産を長期的に増やすことができるのです。
少額で投資可能
個別投資を行う場合、基本的には100株単位での購入が必須となるため、まとまった資金が必要となります。一方でインデックスファンドであれば少額のスタートで、積立購入することで元本を少しずつ増やすことも可能です。
証券会社によっては100円からスタートできる場合もあり、一定の収入でも無理のない範囲でインデックス投資を始めることができるでしょう。
また、投資にかかる税金が優遇されるつみたてNISAという制度も利用することで、よりお得な状態でインデックス投資を始めることができます。
投資の手間やコストが膨らみにくい
投資信託の売買を行う場合、通常は購入時手数料や信託報酬等の手数料が発生します。これらは投資信託購入時に販売会社に支払う手数料で、信託報酬とは投資信託の管理・運用を行ってもらうための手数料で、投資信託を保有している間は継続的に発生します。
インデックス投資は購入時手数料が0円の商品や、信託報酬が低めに設定されている商品が増えているため、長期的な資産運用でもコストを抑えることができます。
資産運用において手数料や税金は無視できない要素ですが、インデックス投資であればそこまで敏感になる必要もないと言えるでしょう。
インデックス投資のデメリット
初心者でも始めやすいインデックス投資ですが、もちろんデメリットもあります。株初心者であってもインデックス投資のメリットとデメリットを考慮したうえで検討しましょう。
大きなリターンは見込めない
インデックス投資は特定の市場と連動する投資モデルであるため、個別銘柄のように急騰するケースは少なく、市場全体の平均的なリターンに依存します。市場全体が好景気であればリターンも良く、逆に市場全体が不況であればリターンも期待はできないでしょう。
例えばS&P500インデックスは平均7~10%のリターンですが、個別銘柄であれば同じ期間に100%以上のリターンを狙うことが可能です。
短期間でのリターンは見込めない
基本的にインデックス投資は長期投資の方が効率的です。長期的には安定したリターンが得やすいですが、短期間での大きな利益を追及するには不向きと言えるでしょう。
仮想通貨や個別の成長株に投資して短期間で数十倍のリターンを得た投資家もいますが、インデックス投資で同様のケースは期待できません。長期的に安定したリターンを求める投資家に向いていますが、大きなリターンを狙う投資家にインデックス投資はマッチしないと言えます。
元本割れの可能性はゼロではない
インデックス投資は投資の類でも比較的安定したリターンが期待できますが、決して元本割れの可能性がゼロというわけではないため注意が必要です。
・市場全体の下落
・経済の長期低迷
・一時的な急落の影響
・インフレリスク
上記のような場合は、インデックス投資といえども元本割れが起きる可能性が出てきます。市場全体に分散投資することで安定的なリターンが期待できますが、短期的には損失が発生することも珍しくありません。
インデックス投資を始めるのであれば長期的な視点で取り組み、短期的な市場変動に一喜一憂しないことが大切です。
インデックス投資の主な種類
インデックス投資にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。この場では、大きな分類に分けてわかりやすく解説できればと思います。
国内株式
国内株式は日経平均株価やTOPIX等、日本国内の株式市場に連動する投資信託やETFが該当します。これらは日本経済の成長や企業の業績向上に伴ったリターンを得ることが可能です。
ただし、国内の政治や経済情勢に強い影響を受けるため、日本経済の停滞期や不況にはリターンも低くなる可能性も否定できません。
米国株式
米国株式のインデックス投資は、S&P500やNYダウ等と連動する投資です。世界最大規模の市場で多くのグローバル企業が上場しているため、安定した成長が期待できます。
最近ではテクノロジーの発展によりリターンも大きい傾向ですが、ドル円の為替リスクについても考慮する必要があります。
先進国株式
先進国株式インデックスは、米国やヨーロッパ、日本等、経済的に成熟度の高い国々に分散して投資する手法です。MSCIコクサイ指数等が代表的なインデックスとして挙げられます。
国によって景気の良し悪しや為替変動が異なりますが、長期的には安定してリターンを得ることが期待できるでしょう。
新興国株式
新興国株式インデックスは、経済成長が顕著な新興国市場と連動した投資信託やETFで、代表的なものでいうとMSCIエマージング・マーケット指数等が該当します。
成長ポテンシャルの高い市場であるため、インデックス投資の中でも大きいリターンが期待できますが、経済変動や通貨リスクも無視できない要素であるため注意が必要です。
国内REIT
REITとは不動産投資信託のことで、日本国内の商業施設や住宅などの不動産を対象とした投資です。家賃収入や不動産価値の上昇により、安定した配当収入を得られる可能性があります。
不動産市場の動向や金利の影響を受けやすい面もありますが、同時にインフレには強いという特徴を持っています。
先進国REIT
先進国REITはアメリカやヨーロッパ等の先進国の不動産を対象とした投資です。海外の商業用不動産や住宅市場の成長に伴ってリターンを得ることができます。
グローバルな不動産市場をポートフォリオに組み込むことでリスク分散が図れますが、こちらも為替リスクや主要国の経済情勢についても考慮しておくことが大切です。
バランス型
バランス型と呼ばれるインデックス投資は、これまで紹介した株式やREIT、債券等、複数のアセットクラスに分散投資する商品です。幅広い分野に分散投資を行うことで、より安定性の高いリターンを目指します。
運用する資産の割合は商品によって異なり、リスクの許容度も考慮しながら適した商品を選ぶことができます。バランス型の中でも、大きいリターンを狙わず少しずつリターンを得る堅実タイプのものや、多少のリスクを許容して攻めるようなタイプのものがあります。
インデックス投資と呼ばれる手法の中でも様々な特徴を持った商品があるため、自身のライフスタイルや目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
インデックス投資で失敗しないためのポイント
インデックス投資は安定性が高く初心者でも始めやすい手法ですが、必ずしも思い通りのリターンが得られるとは限りません。失敗しないためにはいくつかのポイントを押さえる必要があります。
ここではリスクを最小限に抑えたうえで、安定したリターンを得るためのポイントを3つ紹介します。
理解・納得できた商品を購入する
インデックス投資を始める際には、必ず自分が理解・納得できる商品を選ぶようにしましょう。
市場には多くの商品があり、それぞれ異なる指数に連動しています。それらがどのような仕組みでどれだけのリターンやリスクがあるのか?基本的な要素は理解したうえで投資の判断を行うべきです。
安定性が高いインデックス投資といえども、得体の知れないものに対して投資を行うのは気持ちがいいものではありません。なぜリターンが大きかったり少なかったりするのかも、理解できるようにしておくことが大切です。
また、手数料や税制の優遇措置等についても商品によって異なるため、事前に一定の情報収集は必ず行い、自身にマッチした商品を選びましょう。
長期を前提に波が小さい商品を選ぶ
失敗したくない、リスクを極力抑えたい場合、長期投資を前提に価格変動が小さい商品を選ぶことをおすすめします。具体的には、国内債券と連動するインデックスや、安定企業が多く含まれる株式インデックスは安定した成長とリターンが期待できます。
インデックス投資で堅実な基盤を持ちつつ、別の余剰資金で新興国株式のように成長ポテンシャルの高い商品に投資するという方法も有効です。安定した基盤を1つでも持っておくことで心に余裕も生まれやすく、他の投資でも誤った判断をしにくくなります。
交付目論見書の内容を事前に確認する
インデックス投資をはじめる時には、必ず契約前に交付目論見書を確認しておくことが大切です。交付目論見書には商品の投資対象やリスク、手数料や運用方針について詳しく記載しています。
また、その商品の過去の実績やリスクの予測等についても記載しているため、より納得したうえで投資を判断できるようになるかと思います。
特にリスクや手数料等のコストについては知らずに契約すると後でトラブルになりかねないので、必ず確認しておくようにしましょう。
【まとめ】初心者はインデックス投資と併用しながらガンガン投資しよう
インデックス投資には様々な特徴を持つ商品がありますが、いずれも特定の指数と連動する値動きを目指す手法であるため、自分で銘柄を選ぶ自信がない初心者でも始めやすい投資手法です。
ただし、安定性が高い傾向であっても何に投資をするのか、どのようなリスクやコストがあるのかは必ず契約前に交付目論見書を確認したうえで投資の判断を行いましょう。
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